昨日は久しぶりに羽毛ふとんの診断が二件ございました。
川口市からお越しのH様。
10数年お使いの羽毛ふとんの生地から羽毛が出てきているとの事でご相談。
品質表示がついていないためダウン率や重量が全く分からないもの。
このような事はあまりございません。
唯一わかることはドイツ製という事と大手家具店の〇〇家具の商品という事だけでした。
10数年の割にはへたりもあり、生地の表面から出ているのも羽毛も多い。
お話をお聞きすると奥様が〇〇家具で働いていて社員販売で購入したとの事。
「生地が細番手で良いのでダウンプルーフ加工をしていなくても羽毛が出ない」と聞いていたようです。
私が知る限りではダウンプルーフ加工をしない生地を使用しても出てこないのは
「世界最高級のアイダーダウン」などのステッキーダウンだけだと思います。
ともあれ中身を開けて診断させていただきました。
確かにダウンプルーフをしていないからか生地は柔らかかったです。
かなりの片寄りとへたりがございました。
中身を取り出してみると油脂分でかなりの黄ばみ。
ダウンプルーフ加工をしていないからなのか油脂分が浸透しやすかったのかもしれません。
表記が無い為確かではございませんがフェザーが多めでダウン率90%未満ではないかと思います。
ドイツ製は日本製と違い検査基準が緩い為このような事がございます。
ドイツ産の羽毛が悪いのではなくドイツで作っているか日本で作っているかの違いです。
奥様は羽毛をご覧になり「買う時に見せてもらった羽毛はこんなではなかった」と。
しかしながら奥様はお勤めになっていた会社への思いもあり色々と悩みましたがリフォームを選択。
お子様がアレルギーがあるのでこのまま使うわけにはいかないという事で
ゴアテックス生地のロイヤルスターにリフォームすることになりました。
きっと奥様も自分の思いとお子様への思いとのはざまでお悩みになっていたと思います。
リフォームを選択されたからにはきちんと直して差し上げたいと思います。
私の子供もアトピー性皮膚炎で悩んでいましたので奥様のお気持ちが良くわかります。